●患者さんに対する「心のアプローチ」
現代は自信喪失の現代と言われています。患者さんは体と同時に、心の癒しを求めています。そもそも病気を持っているということは、体だけでなく心(精神面)も病んでいることと同義です。
では、心の病を癒すには、どうしたら良いでしょうか?
その大切さを論じる人や本はよくありますが、実際にこのことを教えてくれるところは、ほとんどありません。心の病を聞いてあげながら病気の根源を発見し、それによって同時に体の病も楽にしてあげることが、施術家にとって求められることなのです。
声のトーン、話の間合い(タイミング)、視線、あいずち、安心してもらう表情…etc。
施術をしながら、患者の心を開くには、一つの法則のようなものがあります。心の通ったコミュニケーションとは?病気の根本原因とも言える患者様の心の状態を、自然に引き出していく、整体師にとって不可欠な要素。現役整体師だから分かる、患者さんの間合いを、実践レベルで伝授します。
●教科書にのっとった指導とは何か?
「整体師の教科書」というタイトルを付けてお話ししていますが、教科書的にやれば、「誰でも施術師になれる!」ということを意味したものではありません。
むしろ、その逆でそのような考え方をしている限り、患者さんのことを理解することはできないのです。とは言ってもワケが分からないでしょうから、具体的に説明しましょう。あぁ、こういうこともあるんだなぁ…と思っていただくだけでOKです。
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〇〇法、△△法、□□法…、様々な技術があるが、必要のある内容と必要のない内容があるので、労力や時間の無駄になることも多い。 |
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授業の効率化を図るために、教える側の一方的な指導に終始して、生徒はいつも消化不良を起こしてしまう。 |
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指導者の質、教え方によって指導内容が全然違う。(生徒として学んでいた人が、卒業後すぐに同じ学校の教師になって、実技講習をおこなっている所も) |
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病気の原因は、一つに絞れるはずもないのですが、その中でも大きな要因の一つとして、「心の問題」があります。心(精神的)も病んでいる場合が、とても多いので、技術だけでは片手落ちです。つまり、技術と同時に心の痛みを分かち合い、癒す必要がありますが、教科書や学校では、学ぶ機会、ノウハウが全くない。 |
あまり、言い過ぎるのも酷ですが、整体学校の利益優先主義が授業のシステム化、効率化を促進させ、授業のマンネリ化につながっているのが実情です。結果的にうわべの学習が多くなり、施術現場に即した実践的な学びが少なくなり、マスターしようとする意欲が低下してくるのが実情です。(もちろん、全ての整体学校が当てはまるわけではありません。良心的になさっているところもあります)
スポーツに例えるなら、選手とコーチのようなもので、役割と実力は全く次元のものです。現場で食べていける実力というのはもともと才能ある人を除き、そのことを教えてくれない限り、あまりにも時間がかかるものです。
就職の斡旋してくれるところもたくさんあるでしょう。
斡旋されていった整体師のその後は?
このホームページをご覧の方は、通常、整体学校を卒業し、就職した方がその後、どのような経験をされているのか?ご存知でしょうか? 体の不自由な方や痛みを持っている方のために、整体師として活躍したい!学校を卒業した誰もがそう、思うことでしょう。実際は、どうなのでしょうか?
さて、整体師について触れている掲示板を見ると、このようなことが書かれています。
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>一言「体がボロボロです」
>私は、〇〇学校を卒業後、誰もが知る某有名ボディケア
>(治療院)に無事就職しました。初めての就職でしたので、
>月並な言葉ですが、夢と希望を持って、患者さんのために
>がんばろうと思って、仕事に望みました。
>しかし、現実に気づくのに時間はかかりませでした。
>朝10時から夜8時まで、休憩を除く8時間、もうコキ使われ
>まくりです。安給料で体を壊した店長は、入れ替わりが激しく、
>文句を持っていないスタッフは、誰もいないといっていいほど
>です。
>他の治療院に勤めている友人も、もう辞めたいと言っています。
>この業界では、雇われるのでなく、自分で開業しなくては、
>意味がないのではないかと思いました。
> ・
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> ・
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「学校からの就職率は100%」と謳っていても、実際には、「選択できるほど就職先はない」「勤務地は遠いところになる可能性がある」など、不況を理由に保証はほとんどないのが現状です。
また、仮に就職できても体がボロボロになるまで使われ、癒しを提供する側が、癒しを求める状態になっています。ですから、整体師を目指すあなた、このような状態にならないよう、気をつけてくださいね。 |